7.行政書士と宅建の難易度比較

法律の勉強をして手に職をつけたいと考える人が、最初にチャレンジを目指すのが、行政書士と宅地建物取引士試験(宅建)だと言われています。
ここでは、そんなライバル関係にある行政書士と宅建を、難易度を中心に比較してみたいと思います。

まずは、難易度を測る尺度の定番である「合格率」についてですが、過去10年間の行政書士試験の合格率平均は約7%。対して、宅建の合格率平均は約16%となっています。ライバル関係にあると思われた行政書士と宅建ではありますが、合格の難易度という点では、行政書士試験の方が圧倒的に難しい試験であることが、まずは合格率から見て取ることができます。

つづいて、試験科目を比較したいと思います。
行政書士試験の試験科目は、大きくわけると「行政書士の業務に関し必要な法令等」と「行政書士の業務に関連する一般知識」の2科目で、そのうち、行政法を中心に憲法や民法など法律一般から幅広く出題されます。一方の、宅建試験の試験科目は、不動産取引にかかわる権利関係や法令上の制限、宅地建物取引業法などが中心です。同じ法律系の資格ではありますが、いちばんの大きな違いは、一般知識問題の出題の有無でしょう。「政治・経済・社会」「情報通信・個人情報保護」といった抽象的なテーマの中から、何が出題されるか予想しづらい行政書士試験は、受験対策の点でも、宅建よりも難しい試験だと言えそうです。

最後に、両試験の合格基準はどのようになっているでしょうか。
行政書士試験の合格基準は、満点の6割、かつ試験科目ごとに足切り点が設定されています。対して、宅建試験には明確な合格基準はなく、合格率が15~17%になるように、試験ごとに合格点の調整が行われます。合格の難易度・学習の難易度ともに高い行政書士試験ではありますが、合格基準が明確なため、学習計画を立てることに関しては、宅建よりも易しい試験だと言えるかもしれません。

ちなみに、行政書士試験の受験者数が7万人前後なのに対して、宅建の受験者数は20万人前後と、受験者数は宅建の圧勝です。