5.行政書士、「独立開業」の難易度は?

前のページでは、行政書士の就職事情について述べましたが、これから行政書士試験に挑戦する受験生にとって「就職」以上に関心があるのは、「独立開業」の方かもしれません。そこで、このページでは、独立開業の難易度を、資金の側面から見ていきたいと思います。

①行政書士会加入に伴う費用……約30万円
行政書士として業務を行うためには、行政書士会に加入する必要があります。都道府県によって金額は異なりますが、登録手数料や入会金、そして必要書類を取りそろえる費用なども合せて、25~30万円程度は見込んでおきたいところです。加えて、たとえば東京都の行政書士会の場合ですと、入会後も月6千円の会費を納める必要があります。

②事務所開設に伴う費用……約10万円
業務を行う上で、パソコン、電話、FAX、プリンタなどが必須となりますので、その購入費用がかかります。ただし、自宅を事務所利用し、かつ通信機器も自前のものを使用するのであれば、新規の費用は名刺作成代くらいで済みますので、開業の難易度はぐっと下がってくると思います。

③実務に関する費用……約10万円
行政書士は、なるための試験の内容と、なったあとの実務の内容とがかけ離れているとも言われます。開業に際しては、各種様式集や専門書といった書籍代にもきちんとコストをかけて、万全の準備をしたいものです。「それだけでは不安だ」という人は、行政書士会等が開講している実務講習などを受講しても良いかもしれません。

④広告・営業に関する費用……約20万円
受注が安定してくれば削減も可能ですが、開業したばかりの新米行政書士にとっては、当面は必要な費用だと考えてください。営業ツールの定番は、事務所のブログやホームページです。ただし、あまりにも安っぽいものだと、お客さんをかえって不安にさせてしまう恐れがあるので、もし開設するのなら、相応の投資が必要になってくるでしょう。

①から④までの費用を合計すると、おおよそ50~70万円程度の資金があれば、開業は可能だと言えます。この金額だけを見れば、行政書士の独立開業の難易度は決して高いものではありません。ただし独立開業後、最初の数ヶ月は無収入の状態が続くかもしれません。そうしたケースも想定して、資金計画には余裕を持ちたいところです。