2.行政書士試験の難易度② ~試験内容編~

資格試験の難易度を知る上で、合格率以上に意識したいのが、具体的な試験内容です。合格率は、受験生全員にとって共通の指標にも思えますが、実はそうとも言い切れません。たとえば行政書士試験を例にとると、学生時代に試験内容(=法律)に関する勉強をしてきた人、あるいは現在仕事で携わっている人にとっては、10%未満という合格率の低さほどには難しい試験には感じられないかもしれません。逆に、まったくの初学者にとっては、6~8%の合格率が、2~3%に感じられることもあるでしょう。

では、肝心の行政書士試験の試験内容は、と言いますと、大きく分けると「行政書士の業務に関し必要な法令等」と「行政書士の業務に関連する一般知識等」の2科目からなります。

行政書士試験の実施団体である財団法人行政書士試験研究センターのホームページを参考にしながら、より詳細に見ていきたいと思います。
まず「行政書士の業務に関し必要な法令等」の具体的な内容は、「憲法、行政法(行政法の一般的な法理論、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法及び地方自治法を中心とする。)、民法、商法及び基礎法学」。行政書士という資格の名称のとおり、地方自治法を含む行政法が問題の中心となっています。実際に、平成23年度試験の出題傾向を見てみますと、法令科目の出題数全46問のうち行政法が22問と、実に半分近くを占めていることがわかります。ついで民法が11問出題されています。行政法と民法の2つの法律が学習の中心となりますので、これらを得意科目にするか・不得意科目にするかで、行政書士試験の難易度は大きく変わってくると思います。

もうひとつの「行政書士の業務に関連する一般知識等」の内容は、「政治・経済・社会、情報通信・個人情報保護、文章理解」です。法令科目と比べると具体性に欠けるため、一見難易度が高く感じられるかもしれません。しかし裏を返すと、これら一般知識科目では、法律に関するこれまでのキャリア以上に、教養ある社会人としての日々の研鑽がものを言いますので、初学者にとっては、合格率を高める上での大きなチャンス科目と捉えるべきでしょう。